「陸前高田市 思い出の品」 返却活動について(2021年3月5日現在)
2011年震災直後から続いてきた陸前高田市の「震災拾得物返還促進業務」。
陸前高田市からの委託(復興庁/心の復興事業)は、2021年3月に終了することになりました。
しかし、ご遺影がない、親の写真が全てない、ご自身や子どもの昔の写真がない、震災後に産まれた子どもに見せる祖父母の写真がないなど、未だに探されている方の理由は様々ですが、なかには、ご家族の遺体も未だに見つかっておらず、写真などの思い出の品も何もないため、唯一のものをずっと探している人もいます。
返却されず、思い出の品として残っている写真に写っている人の数は18万6千人分、被災3県の未返却の写真では130万枚がまだ持ち主の手元に戻っていません。その他にも位牌やランドセル、卒業証書などの思い出の品も多く残っています。

そのような写真や物品等の思い出の品が未だたくさん残っている理由は、すでに必要なくなったからではありません。未だ震災に向き合うことが辛くて返却会などに足を運ぶことができない方、思い出の品や遺品等を探したり見たりすることが辛い方もおられる他、探し始めても確認する量があまりに多くて時間が足りない人、遠方等で長期間探す時間が取れない人も少なくありません。

震災や思い出の品と向き合うことができるようになった時に探せる環境を残しておいてほしい、量が多く探せる時間がもっと欲しい、東北から遠く離れた地域でももっと返却会をしてほしいなど、継続して探せる環境を求める人からの声が弊センターに多く届いており、私たちは、希望される方がいる限り、思い出の品を返却する取り組みを続けたいと考えています。

そうしたなかで今後の活動継続に向けて、マンスリーサポーター(毎月の寄附)として支援をしてくださる方の募集を始めました。
マンスリーサポーターによるご寄付は、毎年期待できる収入になるため、安定して活動を継続していくために最も効果的なご支援であり、私たちにとっても一番心強い支えとなります。

私たちは、マンスリーサポーター1,000人を目指して、募集を行っています。
ご協力いただける方は、以下の「陸前高田市 思い出の品」を運営する三陸アーカイブ減災センターにお電話かホームページからお申し込みください。お申し込みいただくと、申込用紙をお送りさせていただきます。多くの方のご支援をお待ちしております。

*電話:0192-47-4848

マンスリーサポーター(毎月の寄付)に参加する

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写真提供のお願い

 陸前高田市思い出の品では、1枚でも多く必要とされている方に写真をお渡しする、そして地域で共有するために、次の写真を募集しています。
 写真の原本は一時的にお預かりし、データ化の後に返却させていただきますので、もしお手元にある方はご連絡ください。

◆募集する写真(すべて「震災前」の写真に限ります):

  • 陸前高田市内外で撮影した陸前高田にゆかりがある「集合写真」や「スナップ写真」

  たとえば、

  • 公的な施設(保育所、幼稚園、小中高校等)で撮影された写真(スポ少、部活、運動会、お遊戯会、文化祭、修学旅行や卒・入学式等で撮影された写真)
  • 市民が参加する発表会、文化祭、お祭り、イベント等で撮影された写真(人物のアップの写真を含む。)
  • (会社・団体等の)旅行や年祝い、同窓会等で撮影された写真(主に集合写真)
  1. 陸前高田市内で撮影された風景、お祭り・イベント等の写真(やや遠景から公の場所で撮影した(肖像権に問題がない)写真)

■ 陸前高田市 思い出の品(=震災拾得物)とは?

 「思い出の品」とは、正式には「震災拾得物」とも言われていますが、2011年3月11日の東日本大震災によって発生した津波で流され、持ち主がわからなくなった”写真”や”物品”のことをそう呼んでいます。

 津波により砂と海水にまみれた写真の洗浄は、現地あるいは支援に入ってくださったボランティアのほか、東京や神奈川、福井、山口、静岡、京都、長崎、福岡他の写真洗浄のボランティアにご協力をいただきました。また「東京文書救援隊」の皆さんからは写真・文書を洗浄するシステムと技術指導を、(株)東京光音さんにはビデオの修復を、富士フイルム(株)さんからは、ミニアルバムやL 判の専用プリンターなどをご提供いただくなど、全国の皆様にサポートをしていただきました。

 陸前高田市と思い出の品の関係は震災の年の8月から始まり、昨年度(2017年3月末)までの期間は国の緊急雇用創出事業を利用して持ち主を探す(返却)活動を実施してきました。

 2017年11月には予算の関係で一旦終了となりましたが、同年12月に陸前高田市と 「『震災拾得物等を返還する事業』への取組み支援に関する覚書」を締結。共に協力して返還事業を続けていくこととなりました(施設提供は市が、予算の手当(寄付の募集)については、弊センターが募集するといった住み分けでした) 。

 その後、関係者や陸前高田市のご尽力・ご協力があって、2018年8月に復興庁「心の復興事業」に採択。同年9月から再開することができ、現在に至っています。

 「まだ探すのが辛い」「見るのが辛い」という方がいらっしゃる一方で、当時の小中学生が探しに来るようになってきたり、内陸へ避難なさったお友達のために探してあげたい、とおっしゃる方もいらっしゃるなかで「子どもの結婚式があるから探したい」、お孫さんが小さい頃のお父さんの写真が見たいということを受けて「探しにきた」「ようやく気持ちに踏ん切りがついた」という方など、探したい、探そうと思うタイミングが人それぞれであることから、息の長い取り組みが求められています。

 ちなみに、当初「思い出の品」は、震災直後は推定20〜30万枚もの写真があったとされていますが、現在は約69,000点と物品約2,700点。
 多くの方にご協力をいただきながら、今後も元の持ち主、近しい方にお返しできるそのときまで大切に保管していきたいと願っています。